【徹底解説】ポータブル蓄電池の寿命と長持ちさせる方法
2024.11.16
キャンプなどのアウトドアや災害対策のために、ポータブル蓄電池の需要が高まっています。
決して安い買い物ではないため、購入してすぐに寿命がきて使えなくなったら不安になりますよね。
✅本記事の内容
- ポータブル蓄電池に寿命はある?
- ポータブル蓄電池の寿命
- ポータブル蓄電池のバッテリーの種類
- ポータブル蓄電池の寿命を延ばす4つの方法
- ポータブル蓄電池の寿命を延ばして快適な生活を
✅本記事の信頼性
・現役の某太陽電池メーカーの営業マン「スポンジ」が監修(営業キャリア10年以上)
・営業実績は、住宅用太陽光発電を200棟/月を販売継続(2年以上)
この記事を読んでもらえれば、ポータブル蓄電池の寿命と長持ちさせる4つの方法が理解できるようになります。
ポータブル蓄電池に寿命はある?
ポータブル蓄電池とは持ち運びができる蓄電池です。
キャンプなどのアウトドアや、災害時の非常用電源として役に立ちます。
ポータブル蓄電池にも、他の家電と同じように寿命があります。
ポータブル蓄電池の種類によりますが、一般的には3年~10年が目安の寿命です。
寿命を理解して正しい使い方をしないと、寿命を縮めてしまうことになります。
ポータブル蓄電池の寿命
1.ポータブル蓄電池の寿命はサイクル数が目安
ポータブル蓄電池の寿命はサイクル数で表します。
サイクル回数とは充電が100%の状態から0%になるまでの回数です。
例えば500Whのポータブル蓄電池の場合、500Whを使い切った時点で1サイクルと数えます。
サイクル数とは、充電回数ではないことを覚えておきましょう。
ポータブル蓄電池の平均寿命は、サイクル数500回〜4000回といわれています。
回数に幅があるのは、ポータブル蓄電池のバッテリーに使われているリチウムイオン電池の種類によって寿命が異なったり、使い方や保管環境によって寿命が伸び縮みするからです。
500Whのポータブル蓄電池を正しい使い方・保管をして1日1サイクル使用したとすると、約10年は使用できることになります。
2.ポータブル蓄電池の寿命がきたら…
ポータブル蓄電池は寿命を迎えても、すぐに使えなくなるというわけではありません。
ただ、すぐに充電がなくなったり、充電するのに時間がかかったり、満充電できなくなったりと満足する使い方ができなくなってしまいます。
このような症状が出れば、新しい製品への買い替えを検討してみてください。
ポータブル蓄電池のバッテリーの種類
ポータブル蓄電池のバッテリーには、リチウムイオン電池が使用されています。
リチウムイオン電池にはいくつかの種類がありますが、ポータブル蓄電池には「三元系リチウムイオン電池」と「リン酸鉄リチウムイオン電池」の2種類が採用されていることが多いです。
それぞれにメリット・デメリットがあり、寿命にも差が出てくるため、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
1.三元系リチウムイオン電池
三元系リチウムイオン電池は、ニッケル、マンガン、コバルトという化合物を使用しているリチウムイオン電池です。
寿命はサイクル数500~2000回ほどです。
エネルギー密度が高く出力も安定しているため、その分軽量で持ち運びに適しています。
ただし、強い衝撃を受けたり乱用したりすると過熱して発火する危険性があるため、使用には注意が必要です。
2.リン酸鉄リチウムイオン電池
リン酸鉄リチウムイオン電池は、リチウム・鉄・リンを使用したリチウムイオン電池です。
寿命はサイクル数1500~4000回ほどで、三元系リチウムイオン電池よりも長く使うことができます。
高温に対しての耐性が比較的強いため、発火の心配がなく安全性の高い電池です。
また自然放電率が低いため、長期間使用しない間でも充電残量を維持することができます。
ただしエネルギー密度が低く、重量やサイズが大きくなりやすいというデメリットがあります。
ポータブル蓄電池の寿命を延ばす4つの方法
ポータブル蓄電池は正しい方法で使用・保管すれば寿命を延ばすことが可能です。
寿命を延ばす4つの方法は以下の通りです。
✅寿命を延ばす4つの方法
- 保管場所に注意する
- 過充電、過放電の状態にしない
- 充電残量に気をつける
- パススルー充電をしない
知らず知らずのうちに、ポータブル蓄電池の寿命を短くしていることも多くあります。
せっかく買ったポータブル蓄電池を長く使うためにもポイントを抑えておきましょう。
1.保管場所に注意する
1つ目は、保管場所に注意することです。
ポータブル蓄電池に内蔵されているリチウムイオン電池は、高温・低温・多湿に弱いため、このような場所で保管するとバッテリーに負荷がかかり劣化してしまいます。
特に熱に弱いため、高温な場所に保管すると最悪の場合発火してしまう危険性も出てきます。
事故を防ぐため、寿命を延ばすためにもポータブル蓄電池は直射日光を避け、温度・湿度が低く風通しのいい場所で保管するようにしましょう。
2.過充電・過放電の状態にしない
2つ目に、過充電・過放電の状態にしないことです。
過充電とは、充電が100%の状態になってもさらに充電を続けてしまうことです。
過充電の状態が続くとバッテリーの劣化を進めてしまうため、充電が100%になったら速やかに充電をやめるようにしましょう。
つぎに、過放電とは充電が0%になった状態でエネルギーを放電しようとしてしまう状態のことです。
リチウムイオン電池は、使用していなくても放電する「自然放電」という性質を持っています。
充電が0%の状態で自然放電してしまうと、バッテリーの劣化を進めてしまい、充電ができなくなってしまうこともあります。
過充電・過放電の状態にならないよう、充電中・長期保管の際は管理に気をつけましょう。
3.充電残量に気を付ける
3つ目に、充電残量に気を付けることです。
リチウムイオン電池の自然放電する電気の量は半年で約20%程度のため、長期保管する場合は充電を60~80%の状態にしておくのがおすすめです。
充電が0%にならないようこまめに残量を確認し、必要によっては継ぎ足し充電を行いましょう。
継ぎ足し充電はバッテリーの負担にならないため、問題ありません。
充電残量を0%にしないことで過放電で故障するリスクと、いざという時に充電がなくて使えないということを避けられます。
こまめに充電を行うことがポータブル蓄電の故障を防ぎ、寿命を延ばすことに繋がるのです。
4.パススルー充電をしない
4つ目に、パススルー充電をしないことです。
パススルー充電とは、ポータブル蓄電池を充電しながら、家電に電気を供給することです。
パススルー充電をすると、バッテリーに大きな負荷がかかるため、ポータブル蓄電池の寿命を縮めてしまうことになってしまいます。
充電しながらポータブル蓄電池で家電に電気を供給したい方は、パススルー充電に対応している製品を選びましょう。
一般的にはパススルー充電はしないほうが、ポータブル蓄電池を長持ちさせることになります。
ポータブル蓄電池の寿命を延して快適な生活を
本記事ではポータブル蓄電池の寿命と、寿命を延ばす4つの方法について詳しく解説しました。
改めて、寿命を延ばす4つの方法を確認しておきましょう。
✅ポータブル蓄電池の寿命を延ばす4つの方法
- 保管場所に注意する
- 過充電・過放電の状態にしない
- 充電残量に気を付ける
- パススルー充電をしない
ポータブル蓄電池は、使い方・保管環境によって寿命が延び縮みする製品です。
寿命を延ばすことができれば、持ち運んでどこでも電気を供給できるポータブル蓄電池を長い間使用でき、費用対効果を高く感じることができます。
ご自身のニーズにはどんなポータブル蓄電池が最適か気になる方は、当社ENCへお問い合わせください。
あなたに合ったポータブル蓄電池を提案し、快適な生活を送るお手伝いをします。