【ソーラーカーポート】デメリット・メリットをわかりやすく解説!
2024.08.31
目次
ソーラーカーポートを設置すると、どんなメリットやデメリットがあるのか知りたくありませんか?
年々電気代の高騰が続くなか、ソーラーカーポートの設置を検討されている方が増えています。
✅本記事の内容
- ソーラーカーポートのデメリット・メリットを理解しよう
- ソーラーカーポートの5つのデメリット
- ソーラーカーポートの7つのメリット
✅本記事の信頼性
・現役の某太陽電池メーカーの営業マン「スポンジ」が監修(営業キャリア10年以上)
・営業実績は、住宅用太陽光発電を200棟/月を販売継続(2年以上)
本記事を読めば、ソーラーカーポートの5つのデメリットと7つのメリットが理解できるようになります。
自宅にソーラーカーポートを設置すべきかどうかの判断材料になりますので最後まで確認してみてください。
ソーラーカーポートのデメリット・メリットを理解しよう
まず、ソーラーカーポートとは何なのかから説明します。
ソーラーカーポートとは「柱と屋根で構築され、屋根に太陽電池パネルを搭載し発電ができる車庫」のことです。
通常のカーポートとは異なり、カーポートの屋根が太陽電池の重さに耐えられるような金属屋根になっています。
また、最近では太陽電池自体がカーポートの屋根代わりになっているソーラーカーポートも販売されています。
車を雨風、雪や紫外線、鳥の糞などから守るというカーポート本来の役割だけではなく、屋根の空きスペースの有効活用としてソーラーカーポートは注目度が高いです。
太陽電池を多く設置すること自体はメリットになることは間違いありませんが、ソーラーカーポートならではのデメリットもあります。
ソーラーカーポートの5つのデメリット
まず初めに、ソーラーカーポートの5つのデメリットを解説します。
- 初期費用が高額になる
- 維持費用がかかる
- 影の影響で発電量が得られな可能性がある
- 固定資産税がかかる可能性がある
- 建築確認申請が必要
具体的に5つのデメリットを詳しく見ていきましょう。
1.初期費用が高額になる
1つ目のデメリットは、初期費用が高額になる点です。
ソーラーカーポートの場合は、太陽電池パネルやカーポートの屋根に設置するための架台、家庭で使える電気に変換するパワーコンディショナーなどの周辺機器が必要になります。
通常のカーポートよりも太陽光発電システムの価格がかかるため必然的に初期費用は高いです。
下記は通常のカーポートとソーラーカーポートの初期費用を比較しておりますが、通常のカーポートより100万円〜200万円は高くなってしまいます。
具体的な価格はメーカーや製品、設置条件により変動しますが、風速の強い地域や積雪の多い地域は、金額が高くなる傾向にあります。
ただ、このあとのメリットで詳しく解説しますが、初期費用は電気代の削減や売電収入から回収することが可能です。
2.維持費用がかかる
2つ目のデメリットは、維持費用がかかる点です。
太陽光発電システムは一般社団法人太陽光発電協会(JPEA)により、4年に1回以上の定期点検が推奨されています。
ソーラーカーポートも同様に定期点検は必要です。
定期点検を怠ると、故障やトラブルに気づくことができず本来の発電パフォーマンスが発揮できないことに繋がります。
また、太陽電池パネルは屋外に設置しているので、ほこり・鳥の糞・花粉など汚れが付きやすく、汚れによりパネルに光が取り込めなくなると発電量の低下に繋がります。
定期点検やパネルの清掃は点検内容によって異なりますが、1回5万円程度の費用がかかることを覚えておきましょう。
また、パワーコンディショナーの寿命は10〜15年と言われています。
太陽電池パネルの寿命は20〜30年のため、長い間で発電を継続させたいのであれば、パワーコンディショナーの交換が必要です。
パワコンの機種にもよりますが、交換費用は20万円程度かかります。
交換費用の20万円をかけても長期的に見れば、経済的にはお得になるため定期点検をしながら長い間でソーラーカーポートの恩恵を受け続けましょう。
3.影の影響で発電量が得られない可能性がある
3つ目のデメリットは、影の影響で発電量が得られない可能性がある点です。
ソーラーカーポートは他の建物より低くなるため、自宅や近隣住宅・木などの影がかかってしまうことがあります。
影がかかってしまうと太陽光が遮られてしまうため、発電量の低下に繋がってしまいます。
ソーラーカーポートを設置したい場合は、業者に現地調査をしてもらうように依頼することが大切です。
建物の位置や太陽光の射す方向を確認し、十分な発電量を得られるかシミュレーションしてもらいましょう。
4.固定資産税かかる可能性がある
4つ目のデメリットは、固定資産税がかかる可能性がある点です。
まずは、どういった条件であれば固定資産税がかかってしまうのかを見ていきましょう。
①基礎部分が地面に固定されている
②屋根がある
③3方向以上が壁に囲まれている
④居住や貯蔵などに利用できる
以上の4つの条件を満たしていれば、固定資産税がかかってしまいます。
ソーラーカーポートは①基礎部分が地面に固定されている・②屋根がある・④居住や貯蔵などに利用できるの条件を満たしています。
ただし、一般的なソーラーカーポートは屋根と柱で構築されているため、3方向を壁で囲わないことで固定資産税の対象外とすることができます。
稀にソーラーカーポート自体に壁がなくても、家や塀と隣接していると壁と捉えられてしまい、固定資産税がかかる場合もあるため注意は必要です。
また、住宅にソーラーカーポートを導入するのであれば心配する必要はありませんが、10kW以上の容量になってくると固定資産税の対象になることも覚えておきましょう。
5.建築確認申請が必要
5つ目のデメリットは、建築確認申請が必要な点です。
ソーラーカーポートを設置するには、建築基準法の建ぺい率や容積率に関する条件を満たしているかの確認が必要です。
具体的には、床面積が10㎡を超える場合は建築確認申請をしなければいけません。
建築確認申請を行わずにソーラーカーポートを設置すると、違法建築物と見なされてしまい撤去を求められる場合もあります。
申請には必要書類が非常に多く複雑な手続きとなるため、依頼する業者が代理申請してくれるのか確認するようにしましょう。
ソーラーカーポートの7つのメリット
つぎに、ソーラーカーポートの7つのメリットを解説します。
- 電気代の節約、売電収入が得られる
- 災害対策ができる
- 駐車スペースを有効に活用できる
- 工事がしやすい
- 太陽電池の積載容量が多い
- 屋根に太陽光発電が設置できない方でも太陽光発電が設置できる
- 電気自動車、V2Hとの相性が良い
1.電気代の節約・売電収入が得られる
1つ目のメリットは、電気代の節約と売電収入が得られる点です。
太陽光発電の最大のメリットは、発電した電気を自家消費して電気代を節約したり、余った電気を電力会社に売って売電収入を得られることですが、ソーラーカーポートでも同じ恩恵が受けられます。
例えば、2台用のソーラーカーポートのスペースであれば約4.8kWの太陽光パネルが設置できるため、年間約5,235kWh発電します。
✅シミュレーション条件
設置場所:京都市
設置方位:真南
設置角度:0.5寸
売電単価:16円/kWh
買電単価:35円/kWh
売電率:70%
上記のシミュレーション条件で計算すると、1年間の売電金額が58,632円で1年間の節電金額が54,968円になります。
1年間合計の経済効果は、113,600円ということです。
つまり、初期費用は20年程度で回収でき、維持費用も賄うことができます。
電気代は今後も下がる見込みはなく年々値上がりしているため、今回計算した以上に経済効果が得られる可能性が高いです。
2.災害対策ができる
2つ目のメリットは、災害対策ができる点です。
停電した場合でも、太陽が照っていればソーラーカーポートで電気が作られます。
パワーコンディショナーを自立運転機能に切り替えることで、1台あたり最大で1500Wの電気が使えます。
下記は主な家電の消費電力になります。
消費電力の大きい電気ポット(1000W)やIHクッキングヒーター(1500W)は同時に使用できません。
また、エアコンも起動時に大きな電力が必要になるため、自立運転時に使える家電は「冷蔵庫」や「スマホ充電」や「テレビ」などが一般的です。
いざという時のために、ご自宅の家電の消費電力を確認しておくようにしましょう。
また、蓄電池をあわせて導入していれば、天候の悪い日や太陽の出ていない夜間でも電気を使うことができたり、消費電力の大きい電気機器も使えます。
災害時にどの程度の暮らしがしたいかによって、蓄電池の必要性は変わってきます。
3.駐車スペースを有効に活用できる
3つ目のメリットは、駐車スペースを有効に活用できる点です。
駐車スペースを使って太陽光発電を導入できることが、ソーラーカーポート特有のメリットとなります。
住宅には屋根の形状や素材、強度などの関係で太陽光発電を導入できない方も、ソーラーカーポートであれば設置が可能です。
すでに住宅へ太陽光発電を導入済みの方でも、ソーラーカーポートを設置することで更に発電量を増やすこともできます。
また、住宅の屋根と比べてパネルの向きや設置角度も調整しやすいため、最も発電効率の良い条件で設置ができます。
ただし、既に太陽光発電を設置されている方は、売電単価や期間に影響が出る可能性があるため、事前に業者に確認するようにしましょう。
4.工事しやすい
4つ目のメリットは、工事がしやすい点です。
住宅への太陽光発電の設置工事は足場の組み立てが必要で、3日程度の工期がかかります。
一方ソーラーカーポートは、低い位置への設置で地上で作業ができるため、足場の組み立てが不要です。
早ければ1日で設置が完了するため、工事費用も比較的安く済みます。
足場の圧迫感や工事音にストレスを感じることなく設置が終わるのも良い点です。
5.太陽電池の積載容量が多い
5つ目のメリットは、太陽電池の積載容量が多い点です。
太陽電池は、屋根の面積いっぱいに設置できるわけではありません。
風圧により太陽電池が飛ばないように屋根の周りから一定の距離を確保して設置するように国で基準が設けられております。
この距離のことを「離隔距離」といいますが、屋根の高さに対してメーカーごとに200mm〜500mmの基準を設定しています。
ソーラーカーポートは住宅の屋根よりも設置の高さが低いため、離隔距離は100mm程度でも設置ができるため太陽電池の積載容量も増やすことが可能です。
6.屋根に太陽光発電が設置できない方でも太陽光発電が設置できる
6つ目のメリットは、屋根に太陽光発電が設置できない方でも太陽光発電が設置できる点です。
住宅には屋根の形状や素材、強度などの関係で太陽光発電を導入できない方も1割程度はいますが、ソーラーカーポートであれば設置が可能です。
住宅の屋根に太陽電池を設置して外観を崩したくない方も、ソーラーカーポートなら取り入れやすいという方もいます。
1台用カーポートでも2kW程度の太陽光発電、2台用カーポートであれば5kW程度の太陽光発電が設置できるため、電気代削減には十分貢献してくれます。
7.電気自動車・V2Hとの相性がいい
7つ目のメリットは、電気自動車・V2Hとの相性が良い点です。
CO2を排出しない環境にやさしい電気自動車の普及が増えています。
ソーラーカーポートを設置すれば、発電した電気を電気自動車へ充電・貯めることができます。
さらにV2H(Vehicle to Home:車から家への略称)を導入すれば、電気自動車に貯まった電気を住宅に供給することも可能です。
V2Hを導入することで、昼間に太陽光で発電したエネルギーを電気自動車に貯め、夜間や災害での停電時も電気を使えます。
ソーラーカーポート・電気自動車・V2Hはすべて駐車スペースに設置するため、配線工事がしやすく相性抜群です。
ソーラーカーポートのデメリット・メリットをわかりやすく解説
本記事では、ソーラーカーポートのデメリット・メリットを解説しました。
ソーラーカーポートはデメリットを理解して導入すれば、駐車スペースを活用して太陽光発電のメリットを存分に受けることができます。
電気代は年々高騰しているため、ソーラーカーポートで電気代を節約することはオススメです。
改めて、ソーラーカーポートのメリットデメリットを確認してみましょう。
【ソーラーカーポートの5つのデメリット】
- 初期費用が高額になる
- 維持費用がかかる
- 影の影響で発電量が得られな可能性がある
- 固定資産税がかかる可能性がある
- 建築確認申請が必要
【ソーラーカーポートの7つのメリット】
- 電気代の節約、売電収入が得られる
- 災害対策ができる
- 駐車スペースを有効に活用できる
- 工事しやすい
- 太陽電池の積載容量が多い
- 屋根に太陽光発電が設置できない方でも太陽光発電が設置できる
- 電気自動車、V2Hとの相性が良い
ソーラーカーポートの購入費用を相場価格よりも抑えることができれば、ソーラーカーポートは経済的にもかなりお得な商品です。
どれくらいの価格がかかるのか実際に見積をしたいという方は、当社ENCにお気軽に相談してください。
お客様の間取りに合わせてベストなソーラーカーポートを提案します。
ソーラーカーポートを設置して、節電をしつつ売電収入が得られる経済的に良い生活に変えていきましょう。
ソーラーカーポートを後悔なく設置したくない方は「ソーラーカーポート後悔しない5つのポイント」の記事も覗いてみてください。