太陽光発電は本当にやばい?やばいと言われる理由や後悔しないためのポイントを解説
2024.06.03
目次
太陽の光で発電し、家庭で使用する電気を賄えることがメリットとして挙げられますが、その反面、「太陽光発電はやばい」「太陽光発電は後悔する」とも言われています。
具体的に、どのようなことでやばいと言われたり、後悔しているのか知りたくありませんか?
✅本記事の内容
- なぜ太陽光発電はやばいと言われるのか?
- 太陽光発電がやばいと言われる5つの理由
- 新築時と既築時の太陽光設置は何がやばいのか?
- 太陽光発電は本当にやばいのか?今後の展望
✅本記事の信頼性
・現役の某太陽電池メーカーの営業マンが監修(営業キャリア10年以上)
・営業実績は、住宅用太陽光発電を200棟/月を販売継続(2年以上)
太陽光発電の設置にあたって、どのような落とし穴があるのかわかりにくいですよね。
本記事を読んでもらえれば、太陽光発電がやばいと言われる具体的な5つの理由や新築と既築住宅への太陽光設置時の注意点、トラブル回避のために抑えておくべき2つのことが理解できるようになります。
なぜ太陽光発電はやばいと言われるのか?
まず、なぜ太陽光発電がやばいと言われることがあるのかを見ていきましょう。
大前提として、太陽光発電は設置から廃棄まで10年以上の付き合いになります。
太陽光発電の設置時や経過年数ごとに注意点が存在し、その注意点自体を知らない場合や対処を誤ると太陽光発電の後悔に繋がります。
【太陽光設置までの主な段階】
・設置検討
・太陽光発電の設置
・メンテナンス
・太陽光発電機器の廃棄
長い年月付き合うことになる太陽光発電だからこそ、やばいと言われる理由を認識して適切な対処を行うことで太陽光発電のメリットである電気代の節約や環境に優しい生活を送ることは可能です。
ここからは太陽光発電がやばいと言われる具体的な理由について見ていきましょう。
太陽光発電がやばいと言われる5つの理由
太陽光発電がやばい理由として大きく5つの理由が挙げられます。
- 近隣トラブル(反射光、音)
- 初期費用が回収できない
- 業者トラブル
- メンテナンス不備による漏電や発火のリスク
- パネル廃棄時のコスト計算がされていない
①近隣トラブル(反射光、音)
1つ目が、近隣トラブルです。
他4つのやばい理由と大きく違うのは、他人に迷惑をかけてしまう点になります。
太陽光発電を設置する前に、反射光の影響がありそうなのか、パワーコンディショナの設置場所はどこが良いのかを業者と相談すれば防げる内容です。
反射光のトラブル
太陽光パネルの設置方位によって、近隣の窓に反射光が差し込むことでトラブルになります。
反射光や発電量の観点で、太陽電池を設置する屋根の方位は南面がベストです。
下絵のように、南向きに太陽電池を設置すれば太陽光が太陽光パネルに当たっても光は上空に反射されます。
一方で、北向きに太陽電池を設置すれば隣の家の反射光が差し込むため反射光トラブルに発展します。
また、東面や西面に太陽光パネルを設置する場合でも、隣の家の方が自分の家よりも建物高さが高い場合は反射光の影響を疑った方が良いです。
朝日や夕日の反射光が隣の家に差し込む可能性があります。
万が一、反射光のトラブルが起きてしまった場合は下記3つのいずれかの対応になることが多いです。
✅反射光トラブル時の対応
- 太陽光発電を取り外す
- 金額で解決
- 裁判での対応
一度設置したパネルは簡単に場所を移動することができないので、反射光は太陽光発電の設置の中でも一番大きなトラブルになります。
ただ、太陽光パネルを乗せる屋根が北面しかない場合は、設置ができないわけではありません。
どうしても北面の屋根に設置を行いたい場合は、反射光による影響も考慮した上で設置検討を行うようにしてください。
音のトラブル
パワーコンディショナからは起動時と作動時に音が出ます。
パワーコンディショナは、太陽光発電が発電開始し始める時に必ずカチッという起動音がなります。
夏場は、4時や5時頃から発電が開始するため、パワーコンディショナを寝室や寝室の近くに設置してしまうとパワーコンディショナの起動音で目が覚めてしまいます。
作動音のレベルは30〜35dB以下で日常の生活を行っている中ではそれほど大きな音ではありません。
30dBは鉛筆で文字を書く音やささやき声と同等です。
それでも音を発していることには変わりないため、特に屋外にパワーコンディショナを設置する場合は近隣住人と隣接した壁面は避けるなど、配慮が必要になります。
パネルの設置面やパワーコンディショナの設置場所も業者への相談ができますので、事前に相談を行うようにしましょう。
②初期費用が回収できない
2つ目が、初期費用が回収できない点です。
高額な太陽光発電及び蓄電池システムや太陽光パネルに影がかかるのに無理やり販売する悪質な業者から購入してしまうと、元が取れません。
太陽光発電は元が取れない?
太陽光発電の相場価格を理解することと補助金を上手く活用すれば、必ず太陽光発電は初期費用が回収できる商品です。
およそ、初期費用は8年~10年で回収ができて、残り10年以上は継続的に節電と売電収入が見込めます。
太陽光発電を購入するにあたって必要な機器は、太陽光パネルの他に取付金具やケーブル、パワーコンディショナなどになります。
内部リンク:【太陽光発電の基礎知識】初心者にもわかりやすく解説!
また、設置するための工事費用を含めると初期費用には25万円/kW程度はかかります。
つまり、4kWの太陽光発電を購入するために100万円がかかるということです。
悪質な販売会社は、4kWの太陽光発電を160万以上で販売しているところもありますので、相場価格は理解しておきましょう。
また、初期費用を安くするためには各自治体が出している補助金も積極的に活用することも重要です。
自治体ごとに太陽光発電の補助金を出しているところと出していないところがありますので、太陽光発電の購入前には使える補助金がないか業者に相談することをオススメします。
蓄電池は元が取れない?
蓄電池は、太陽光発電と比べると元が取りにくい商品です。
およそ、初期費用は15年程度で回収が見込めます。
ただ、年々FIT(売電金額)が下落しており電気代が上昇しているため、蓄電池を併設し自家消費をメイン(電力会社から電気を買わない)にすることで、初期費用の回収年数は短くなってきています。
つまり、電気代が上がれば上がるほど蓄電池を購入するメリットが大きいということです。
太陽光発電システムに加えて、蓄電池も設置すると初期費用は当然高くなります。
4kWの太陽光発電と7kWh蓄電池であれば、200万円程度です。
蓄電池は長期的に見ると元が取れない商品ではありませんが、太陽光発電と比べると元が取れない商品であることを理解した上で購入することをオススメします。
また、蓄電池は太陽光発電と比べるとまだまだ金額が高いため、国からも補助金(DR補助金)が出ています。
蓄電池の容量によっても大きく金額が異なるため、お客様にとってベストな蓄電容量が何kWhなのか、補助金申請を行ってもらえるのかなど、優良な業者選びも重要です。
③業者トラブル
3つ目が、業者トラブルです。
優良な業者に出会うことが重要とお伝えしましたが、業者とのトラブルが絶えないことも太陽光発電がやばいと言われる理由です。
具体的には、相場価格と比べて高い金額で契約を迫ったり、設置時の施工不良による雨漏り、契約後に対応が悪くなるなどがあります。
せっかく太陽光発電を設置しても、後から相場価格よりも高いことがわかったり、雨漏りが発生したり、業者の対応が悪いと満足度は下がりますよね。
また、業者が倒産してしまい、メンテナンスなどが滞ってしまう可能性もあります。
業者選びのコツとしては、業者のHPの設置事例を参考にしたり、相見積もりを取って適正な価格を見極めたりすることで、悪質な業者を回避することが可能です。
④メンテナンス不備による漏電や発火のリスク
4つ目が、メンテナンス不備による漏電や発火のリスクです。
太陽光発電は電気機器であるため、漏電や発火事故が実際に起きています。
便利である反面、メンテナンスを怠ると自分の身に危険が及ぶリスクがあるのです。
パネルの故障のみではなく、施工不良により、ケーブルがきちんと接続・配管されておらず、ケーブル自体が発熱し、発火してしまいます。
リスクを回避するために定期的なメンテナンスを行うことが重要です。
電気的な点検が必要になるため、お客様自身でメンテナンスを行うのは難しく販売店や施工業者に頼むことが一般的になります。
実際に、太陽光発電システムは設置後1年目、その後は4年置きに定期メンテナンスをすることが国から推奨されています。
メンテナンスには1回50,000円程度の費用が発生します。
太陽光発電を長期で安全に使い続けるために必要な費用になりますので、定期点検に費用がかかることは頭に入れて太陽光発電システムの購入検討を行いましょう。
⑤パネル廃棄時のコスト計算がされていない
5つ目が、パネル廃棄時のコスト計算がされていない点です。
太陽光パネルの寿命は30〜40年ですが、破損・故障した時や屋根の葺き替え時にはパネルを廃棄もしくはリサイクルする必要があります。
太陽光パネルの廃棄もしくはリサイクル費用は、3,000〜5,000円/枚です。
また、廃棄費用に加えて取り外しのための足場代や施工費用がかかってきます。
廃棄から施工及び足場代も含めると、30万円程度の費用が必要です。
取り外し・廃棄は専門的な技術がいるため、まずは販売業者に相談をして廃棄時にどのような手続きが発生し、どの程度の費用が発生するのか事前に確認しましょう。
すでに販売業者が倒産しているときはメーカーに連絡し、相談をしてください。
事前に廃棄時のコストまで計算をすることで、太陽光発電にかかるトータルの費用計算が可能になり、急な出費にも備えることができます。
ただ、住宅用の太陽光発電であれば屋根の葺き替え以外であれば、30年以上は元気に発電をし続けられる可能性が高いため、そのまま太陽光パネルを設置したままの方が多いです。
新築時と既築時の太陽光設置は何がやばいのか?
次に、新築住宅と既築住宅に太陽光発電を設置する時の注意点を見ていきましょう。
✅新築時の注意点
- 太陽電池メーカーは選べない
- 0円太陽光発電をオススメされる
- 太陽光発電は設置してもらえない
✅既築時の注意点
- 太陽電池を乗せる屋根の耐久性がない
- 必ず屋根の状態を確認する必要がある
新築時の注意点
新築の場合、工務店やビルダーによって採用されている太陽電池が限られていることが多いです。
基本的には、価格の安い太陽電池を採用しているケースが多くなっています。
お客様が希望する太陽電池を選べないことが多い点は理解しておきましょう。
また、工務店やビルダーは提案がしやすい0円太陽光発電を推奨しているところも多いです。
理由は、家を買ってもらうことが本業になるので太陽光発電で費用が膨らんでローンが通らなくなってしまうリスクを回避しているためになります。
0円太陽光発電でも太陽光発電のメリットは受けられますが、やはり購入する場合と比べると経済的なメリットは劣ります。
太陽光発電の初期費用の回収年数が約8年~10年とお伝えしましたが、0円太陽光発電は15年程度は屋根を貸す形になり、太陽光発電の経済的な旨味を0円太陽光発電を運営している会社に吸い取られている形です。
また、太陽光発電の知識が全くない工務店からは「太陽光発電は良くないもの」と提案されて設置すらできない場合もあります。
太陽光発電は、下記の順番でお得になるので覚えておきましょう。
- 現金もしくはローンで購入する
- 0円太陽光発電もしくはリースで設置する
- 太陽光発電を設置しない
設置費用を最も安くできて、雨漏りの心配もなく太陽光発電を設置できるのは新築時です。
しっかりと太陽光発電の知識をつけて、合理的に太陽光発電を設置していきましょう。
既築時の注意点
既築の場合、築年数が経っている住宅だと住宅自体の耐久性の面で太陽電池を設置できない可能性があります。
太陽光パネルは1枚あたり20kg前後の重さです。
負荷が大きすぎると住宅全体を傷める原因にもなるため、パネルの重さに耐えられるかの確認は家を建てた工務店に確認をしておきましょう。
また、屋根材(下地財)がボロボロになると太陽電池を設置する金具の強度が保てないことで設置できない可能性もあります。
太陽光発電を設置する前には、必ず施工店による現地調査を行っていただき太陽光発電を設置しても問題ない屋根なのかどうかを判断いただくようにしましょう。
無理やり太陽電池を設置してしまうと、5年後10年後に雨漏りの原因になるため既築住宅に太陽光発電を設置する場合は、注意が必要です。
太陽光発電は本当にやばいのか?今後の展望
ここまで太陽光発電がやばいと言われる理由を説明してきました。
やばいと言われるには理由がありますが、下記2つを注意しておけば有効に太陽光発電を活用することができます。
✅後悔しないために覚えておくべき2つのこと
- 優良な販売業者から太陽光発電を買う
- 相場価格を理解しておく
近隣トラブルや設置後の定期点検などは優良な販売店に事前に相談しながら太陽光発電を設置すれば防げる問題です。
どこに相談すれば良いかわからない方は、ぜひ当社ENCにご相談いただければ丁寧に対応させていただきます。
また、太陽光発電の初期費用やメンテナンス、廃棄費用などの生涯かかるであろう金額を理解しておくことも重要です。
- 太陽光発電の初期費用の相場は、25万円/kW
- メンテナンス、定期点検は1回5万円
- パワーコンディショナの交換費用は、20万円/台(※施工費込み)
- 太陽電池の廃棄及びリサイクル費用は、3千円~5千円(足場、施工費合わせると20万円)
太陽光発電は寿命が長い商品だからこそ、長期でかかるかもしれない費用は事前に把握しておきましょう。
また、世界的に地球温暖化が進行しており、脱炭素の取り組みが拡大しています。
東京都は2025年までに太陽光発電システムの設置を義務付ける法案を可決され、今後も各自治体で太陽光発電の義務化が拡がる可能性が高いです。
資源エネルギー庁からも2022年に「2050年カーボンニュートラルを目指す 日本の新たな『エネルギー基本計画』」が発表されており、再生可能エネルギーは今後より身近なものになっていくことが見込まれています。
太陽光発電の導入コストは技術の進化と共に年々減少傾向にあり、変換効率などの機能面も向上しています。
電気代が高騰していく流れもあるため、太陽光発電を設置することは家計を支える意味でも必要なアイテムになってきております。
太陽光発電がやばい理由を理解して設置しよう
本記事では、太陽光発電がやばいと言われる理由やそれに対しての対処方法についてお伝えしました。
改めて、太陽光発電がやばい理由を整理しましょう。
✅太陽光発電がやばい5つの理由
- 近隣トラブル(反射光、音)
- 初期費用が回収できない
- 業者トラブル
- メンテナンス不備による漏電や発火のリスク
- パネル廃棄時のコスト計算がされていない
✅後悔しないために覚えておくべき2つのこと
- 優良な販売業者から太陽光発電を買う
- 相場価格を理解しておく
太陽光発電を設置して後悔される方の多くは、悪質な販売店から太陽光発電を購入しているケースか、長期的にかかってくる費用や相場価格について理解されていないことがほとんどになります。
実際に、太陽光発電の販売業者は悪質な業者が多いです。
太陽光発電の仕組みやメリットデメリットを理解しデメリットを解消して設置すれば、太陽光発電は地球にも経済的にもやさしい発電方法です。
当社は太陽光業界歴10年以上のプロが、適切な設置方法やメンテナンスについてもアドバイスをいたします。
太陽光発電や蓄電池の設置でお悩みの方はぜひ一度、当社までご相談ください。